前回のNotePerformer導入編 に引き続いて、ちょっと実際に使ってみた感想をご紹介したいと思います!
※個人の感想です。
軽い・早い・音も良い!三拍子揃ってオケ曲常時使用の予感
インストールして少し使ってみた感想は、
軽い・早い・音も良い!
でした。
オーケストラ曲をSibelius で書く際には、NotePerformer 一択かな…と思えるほど、作業が驚くほど楽でした。
現在Sibelius Sounds を使っていて、
- 動作が重い…
- 音が途切れてしまう
と悩んでいる方、またコンピューターの容量の問題でコンピューター内蔵音源を利用していて、
- 音があまりよくない…
とお困りの方!!是非検討いただきたいです。
では詳しく内容をご紹介します。
その1 とても軽い
NotePerformer のひとつの特徴は、とてもサイズが小さく、コンピューターの容量をあまり必要としないことです。
必要なハードディスクスペースで見比べると、
Sibelius Sounds | NotePerformer |
---|---|
40GB | 2GB |
なんと20分の1!!!
これならハードディスク容量があまり多くない…という方にもお勧めです。
またSibelius Sounds はSSD(Solid State Drive) という読み書きの早くできるドライブの使用を推奨していますが、NotePerformer はハードディスクでも十分に動くのが嬉しいところです。
※NotePerformer は必ず内蔵のドライブにインストールする必要があります。外付けドライブにはインストールできません
その2 動作が速い
そして次に感動した点が、NotePerformerは音の読み込みが早く、また再生中の動作が軽いのでコンピューターに負担が掛からないことです。
読み込みスピード
Sibelius Sounds やそれ以外のオーケストラ用音源を使ってオーケストラ曲を書いている方は常に実感していると思いますが、オーケストラは楽器の種類が多いので、その分音の読み込みに時間が掛かるのです。
NotePerformer で同じスコアを開いて見るとあら不思議!!
時計で計らなくても分かるくらい、読み込みのスピードが速いです。
読み込みスピードが速い、ということは早く作業を始めることができるということですね。
そこで実際に大編成の曲で読み込みのスピードを比べて見ました。
今回使った楽曲はこの曲
マーラーの交響曲第1番「巨人」第4楽章の一部です。
ピッコロからコントラバスまでいわゆるベーシックな楽器は全て含まれている上に、奏法も多種含まれているので、一目で「音の読み込みに時間掛かりそう…」と思えるような大編成の曲です。
この譜面を使って、
音源が音の読み込みをはじめてから、読み込みが完了してスコアを操作できるようになる(音が鳴るようになる)までの時間を計測してみました。
結果はご覧の通りです。
(ストップウォッチで手動で計ったので、著者の反射神経の影響でほんの少しの誤差はあります。また他に動いているアプリケーション、マシンのスペックなどが関係する場合がありますので一例として参照ください)
Sibelius Sounds | NotePerformer |
---|---|
31秒 | 15秒 |
(CPU 2GHz IntelCorei7、SSDのMac)
は・・・早いですね!!!
更に驚くことに、SSDではなくハードディスクを利用しているマシンの場合は
Sibelius Sounds | NotePerformer |
---|---|
219秒 | 19秒 |
(3.06GHz IntelCore2Duo、ハードディスク7200prmのMac)
もう、「なんとなくこっちの方が速いかも…?」とか言うレベルではありません。
確実に速いです。
再生時の軽さ
NotePerformer は再生時の動作の軽さも着目ポイントです。
上記のスコアをそれぞれの音源で再生しているときの、コンピューターの稼働状況について調べてみました。
CPU使用率
Sibelius Sounds | NotePerformer |
---|---|
15% | 13% |
これはあまり変わらないのですが、(他のアプリケーションの影響もあります)
RAM(メモリ)使用率
Sibelius Sounds | NotePerformer |
---|---|
3.98GB | 1018MB(だいたい1GB) |
こちらが驚くほどの差!!
メモリをあまり使用しないということは、それだけコンピューターにも負荷が掛からないので、コンピューター自体の動作が重くなってしまうこと少なくなりますし、モバイル環境で使っている人は消費電力も押さえることができるので、充電長持ちですね。
その3 音も良い
軽くて速くて、肝心の音のほうは大丈夫??と心配になりますよね。
音に関しては個人の好みの問題になってしまうので、なかなか「良い音」という定義は難しいのですが、
NotePerformerに関しては、本格的で、決してクオリティが低い音ではないと思います。著者は好きな音でした!
またオーケストラ専用音源というだけあって、「オーケストラで音を鳴らしたときの楽器の音量バランス」をしっかり考えて作られている音かな?と個人的には思います。
例えば、同じフォルテでも、フルートとトランペットのフォルテでは音量に差がありますよね。
そういう点も考慮してバランスを取っているように見受けられました。
NotePerformer のメーカーが音の紹介動画を公開しているので是非聞いてみてください
http://www.youtube.com/playlist?list=PLigojyK6SS0_DPPBglC993oSA2WPg6i6H
また先ほど実験で利用したスコアをオーディオエクスポートしてみたので、
こちらも聞いてみてください。
サンプル音って加工してるんじゃ…と思われる方、ご安心ください。
この音に関しては、全く加工操作していません!
Sibelius に楽譜を書いて、ミキサーなどは何もいじらずSibelius でオーディオエクスポートしただけです!
♪マーラー 交響曲第1番「巨人」第4楽章から抜粋
番外編 独特の奏法も網羅
NotePerformer はSibelius Sounds で対応していない(または設定が必要)な奏法もすんなり再生することができました。
弦楽器のハーモニクス
オーケストラの弦楽器でよく使われるハーモニクスですが、Sibelius Sounds で再生させるにはプラグインを実行して再生に対応させる必要がありました。
NotePerformer ではハーモニクス表記をするだけですぐにハーモニクスになります!
♪モンティ チャールダーシュより
ギターのピチカート
あまり例は多くないですが、ギターでもバイオリンなどと同じようにピチカート奏法が利用される場合があります。
Sibelius Sounds はギターのピチカート奏法には対応していないのですが、
NotePerformer では簡単に!!
♪タレガ Maria(Gavota)より
不向きなジャンル
オーケストラ専用音源なので、Jazzっぽい木管/金管の音や、ロックで使うエフェクトが掛かったようなエレキギターの音やエレクトリックなドラムの音、シンセサイザーなどは含まれていません。
あくまでもオーケストラ(やブラスバンドなど)向きの音源です!
まだまだお伝えしたい魅力がたくさんありますが、今回はこのこの辺りで!
この記事は役に立ちましたか?
もし参考になりましたら、下記のボタンを押してください。